2006年07月21日
池上永一「カジマヤー」を読む その1(2004.9.22)
「ビッチンヤマ御嶽」の存在を、
池上永一の「カジマヤー」で知ってから、
石垣島に上陸時には、
ほぼ日課のようになったビッチンヤマ御嶽通い。

字石垣にある、旧歓楽街の18番街のビルの谷間の陰で、
猫の額ほどの御嶽空間の朽ちかけた社とアコウの樹。
昼間だというのに、
チーチーマーチューとターチーマーチューは、
今でも昼寝で夢をみているんだろうか?
夢はパイパティローマのミルク神だろうか?
現在の歓楽街・美崎町の光に対し、
旧歓楽街・18番街は、まさに影。
栄枯盛衰の感!
今日(8月28日)は、石垣島のソーロン・アンガマの日。
各字ではアンガマの行列が通る。
風人も字石垣のアンガマに!

旧歓楽街・18番街が深夜の闇に近づくと、
風人のイキマブイが蠢きだす!
18番街の「スナックM」は異時空間への入り口。
鬼餅(ムーチー)の文章から
「寂れた夜の街に、よそ見をしていれば通り過ぎてしまうほど、小さな影を作っている。ビッチンヤマ御嶽の信仰は途切れ、名の由来すらわからなくなった。ただ、申し訳程度の朽ちた小さな社と、壁に塞がれて入り口の役目を失った鳥居が、かつてそこが島人が信仰していた森であったことを印すのみである。
「ビッチンヤマの信仰は廃れたが、恐れだけは残った。その通りを歩く者を神隠しにあわせてしまうという。近年生じたその伝説により、ますます人の足が遠ざかり、島の禁忌の象徴として、災いを纏った神域となりつつあった」
風人は夜の帳を彷徨う、
チーチーマーチュー、ターチーマーチューに会いたくて、
今日も18番街に向う。
「”オジーが今隠したのはなあに”
また声がしたので、兄弟は一目散に逃げ出した。そこでは、マブイを落とす術を模索中である郁子がビッチンヤマ御嶽を覗いていたのだった。郁子は禁域であろうが、墓場であろうが、自分の好奇心が価値があるとみなせば、向うみずにやってくる。・・・・・・・・・・
”何を隠したのかしら”・・・・・・・・・・
郁子が土を掘り返していると、背後の社から視線が粘着質に絡みついてきた。
”何だか気持ちが悪い場所ね”・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
隅に山積みになっていたはずのウチカビがなくなっていた。
”そんな。さっきまであったじゃない。後ろにだって香炉が・・・”
郁子がそう思った瞬間に、線香の煙が束になって背後から足元に漂ってきた。恐る恐る振り返ると、空だったはずの香炉に夥しい数の線香が赤々と燃えていた。夢でも見ているかのようなぽうとした光景だった。またひとつ、心臓が大きく膨らみ、ドクリと内側で破裂したかと思うと、すうと意識が抜けていった。」
「鬼餅(ムーチー)の日は日暮れは早く、遊び盛りの子供には物足りなく思える。嘘つきの霊感少女が街にある自宅に帰ろうと、ビッチンヤマ御嶽の前を通り過ぎる頃には、完全な夜になっていた。いつもは星明りほどに瞬いている寂れたネオンの他に、救急車のサイレンが一際輝いていた。駆け寄ってみると、幼い女の子が御嶽の森から担架で運ばれているところだった。精気を奪われたかのような蒼白な表情が印象的だった」
風人はスナックMの戸を開き、薄暗い湿った空気の中、
澱んだ視界に消えていく。
耳に入る夏川りみの童神のメロディー。
続く・・
池上永一の「カジマヤー」で知ってから、
石垣島に上陸時には、
ほぼ日課のようになったビッチンヤマ御嶽通い。

字石垣にある、旧歓楽街の18番街のビルの谷間の陰で、
猫の額ほどの御嶽空間の朽ちかけた社とアコウの樹。
昼間だというのに、
チーチーマーチューとターチーマーチューは、
今でも昼寝で夢をみているんだろうか?
夢はパイパティローマのミルク神だろうか?
現在の歓楽街・美崎町の光に対し、
旧歓楽街・18番街は、まさに影。
栄枯盛衰の感!
今日(8月28日)は、石垣島のソーロン・アンガマの日。
各字ではアンガマの行列が通る。
風人も字石垣のアンガマに!

旧歓楽街・18番街が深夜の闇に近づくと、
風人のイキマブイが蠢きだす!
18番街の「スナックM」は異時空間への入り口。
鬼餅(ムーチー)の文章から
「寂れた夜の街に、よそ見をしていれば通り過ぎてしまうほど、小さな影を作っている。ビッチンヤマ御嶽の信仰は途切れ、名の由来すらわからなくなった。ただ、申し訳程度の朽ちた小さな社と、壁に塞がれて入り口の役目を失った鳥居が、かつてそこが島人が信仰していた森であったことを印すのみである。
「ビッチンヤマの信仰は廃れたが、恐れだけは残った。その通りを歩く者を神隠しにあわせてしまうという。近年生じたその伝説により、ますます人の足が遠ざかり、島の禁忌の象徴として、災いを纏った神域となりつつあった」
風人は夜の帳を彷徨う、
チーチーマーチュー、ターチーマーチューに会いたくて、
今日も18番街に向う。
「”オジーが今隠したのはなあに”
また声がしたので、兄弟は一目散に逃げ出した。そこでは、マブイを落とす術を模索中である郁子がビッチンヤマ御嶽を覗いていたのだった。郁子は禁域であろうが、墓場であろうが、自分の好奇心が価値があるとみなせば、向うみずにやってくる。・・・・・・・・・・
”何を隠したのかしら”・・・・・・・・・・
郁子が土を掘り返していると、背後の社から視線が粘着質に絡みついてきた。
”何だか気持ちが悪い場所ね”・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
隅に山積みになっていたはずのウチカビがなくなっていた。
”そんな。さっきまであったじゃない。後ろにだって香炉が・・・”
郁子がそう思った瞬間に、線香の煙が束になって背後から足元に漂ってきた。恐る恐る振り返ると、空だったはずの香炉に夥しい数の線香が赤々と燃えていた。夢でも見ているかのようなぽうとした光景だった。またひとつ、心臓が大きく膨らみ、ドクリと内側で破裂したかと思うと、すうと意識が抜けていった。」
「鬼餅(ムーチー)の日は日暮れは早く、遊び盛りの子供には物足りなく思える。嘘つきの霊感少女が街にある自宅に帰ろうと、ビッチンヤマ御嶽の前を通り過ぎる頃には、完全な夜になっていた。いつもは星明りほどに瞬いている寂れたネオンの他に、救急車のサイレンが一際輝いていた。駆け寄ってみると、幼い女の子が御嶽の森から担架で運ばれているところだった。精気を奪われたかのような蒼白な表情が印象的だった」
風人はスナックMの戸を開き、薄暗い湿った空気の中、
澱んだ視界に消えていく。
耳に入る夏川りみの童神のメロディー。
続く・・
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この記事へのコメント
先日、数回めの「風車祭」読み終えました!
あれだけ石垣に足を運んで・・・そういえばビッチンヤマ御嶽を
訪れたことないです(^。^;)
チーチーマーチューとターチーマーチューのアンガマ観てみたいですね♪(笑)
あれだけ石垣に足を運んで・・・そういえばビッチンヤマ御嶽を
訪れたことないです(^。^;)
チーチーマーチューとターチーマーチューのアンガマ観てみたいですね♪(笑)
Posted by えみんちゅ at 2006年07月22日 22:00
マブイを自ら落としてピシャーマに逢いたい郁子のキモチ
わかるような気がします。(*^^*)
わかるような気がします。(*^^*)
Posted by えみんちゅ at 2006年07月22日 22:01
えみんちゅさんへ
「カジマヤー」作品では、
極端に「ビッチンヤマ御嶽」に吸引されています・・
親しくする島人全員が、
「ビッチンヤマには行ってはいけないヨ!」
と何度も注意されています。
天邪鬼の風人は、
ダメだと言われれば、なお一層、
反対の行動に出ています・・・
そのうちに、天罰が下るかも・・・
「ウートートー・・・ウートートー・・・」
「カジマヤー」作品では、
極端に「ビッチンヤマ御嶽」に吸引されています・・
親しくする島人全員が、
「ビッチンヤマには行ってはいけないヨ!」
と何度も注意されています。
天邪鬼の風人は、
ダメだと言われれば、なお一層、
反対の行動に出ています・・・
そのうちに、天罰が下るかも・・・
「ウートートー・・・ウートートー・・・」
Posted by 琉球弧風来坊・風人 at 2006年07月22日 22:23
物語だけではなくホントに、あまり近寄ってはイケナイのですか?
(・0・。) ほほーっ!でも あの小説を読んでしまった以上・・・
興味はありますね・・・(;^_^A アセアセ・・・
(・0・。) ほほーっ!でも あの小説を読んでしまった以上・・・
興味はありますね・・・(;^_^A アセアセ・・・
Posted by えみんちゅ at 2006年07月23日 01:19
そうなんです、
「ビッチンヤマ御嶽」さんは、
地元住民からも、
市役所からも虐げられていますよ・・・
風人は現実と非現実の谷間が気にかかっています・・・
「カジマヤー」を読んだフラーだから・・・
「ビッチンヤマ御嶽」さんは、
地元住民からも、
市役所からも虐げられていますよ・・・
風人は現実と非現実の谷間が気にかかっています・・・
「カジマヤー」を読んだフラーだから・・・
Posted by 琉球弧風来坊・風人 at 2006年07月23日 08:16






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